(2011年1月20日)
99年の愛 〜JAPANESE AMERICANS
というドラマを見た。
去年の11月ごろ(?)に日本で5夜連続で放映された特別ドラマだったらしい。
シアトルに移民した日系ファミリーが主人公のお話と聞いて
これは見なければ!と、ずっと思っていた。
脚本は、「渡る世間...」の橋田壽賀子さん。
実はこのドラマ、ここシアトルでは地元の日本商工会が主催となって
今月(1月)4回に分けて、毎週土曜日に商工会議所で上映された。
しかも英語の字幕付きで!
ところが、、、
この上映会は定員250名で、私が申し込んだ時にはすでに満員。
(電話した時は、受付け開始からまだ2時間しか経ってなかったというのに)
英語字幕付きなら相方とマイケルと一緒に見に行けると思ったのだが
締め切られてしまったのなら、仕方ない。
やむなく字幕も何もない、フツーの日本語版を
DVDレンタル屋さんで借りてきてみることに。
第一話を見た。
今から99年前。
日本の貧しい農家の次男である主人公(長吉)が、意を決してアメリカにやってくる。
私など知る由もない、貧しい貧しい時代の、我が祖国、日本。
移住した場所は、ワシントン州シアトル。
アメリカに来れば素晴らしい生活が待っていると信じてやってきたのに
どこにいっても「ジャップ、ジャップ」とバカにされ、
日本人だというだけで差別され
長吉の苦難の日々が始まる。
というストーリー。
借りてきたDVDには英語字幕がなかったので、私がとなりで簡単に英訳しながら相方と一緒に見たが
んー、こういうドラマを、アメリカ人と一緒に見るっていうのは
んー、なんだろなあ。。。
率直に言うと
気を使う
ドラマ中のアメリカ人俳優が
「ジャップ!!」
と主人公に向かって罵倒する度に
となりで眉間にしわを寄せている、相方。
1話が終わったところでふと隣を見ると
あっちも私のほうをジッと見ていた。
そして、ぼそり
I am so sorry, Honey.
いや、あなたが謝るようなことじゃないって。
そういう時代だったのだから。
あなたが私に謝るのなら
私だってここで出会う、中国人や韓国人やそしてアメリカ人
色んな人に謝って回らないといけなくなる。
人種差別、
そして戦争
これほど愚かなことはない。
だけど、そういう事実が存在したことも
そして日系一世たちがこのアメリカという土地でどれだけ苦労したかということも
私は同じくアメリカに住む日本人として、その歴史はきちんと知らなければいけないと思うのです。
第二話以降のあらすじも、サイトで読んでだいたい知っている。
ここから太平洋戦争にも突入してゆく。そしてもちろん「アメリカへの忠誠」を証明するために、すすんで戦争に志願して死んでいった日系二世の若者たちのことも
この先、主人公「長吉」の息子を通して描かれてゆく。
第二話からは、私ひとりで見ようか。
と夫に言うと
いや、俺もいっしょに最後まで見る。
でもこのドラマ、ちょっとエネルギーがある時じゃないと見れないなあ。
それにしても、時代が時代だったら
この人とこうして結婚することもままならなかったのだろな。
アメリカで暮らすようになって随分経つけれど
「日本人だから」ということで、差別されたことなど、一度もない。
(ハワイでは「日本人だから」ということで、逆に優遇されたことがあったぐらい)
恵まれた時代に生まれてきたのだと、
苦労して差別と戦って、この自由を勝ち取ってくれた先人たちに
感謝してもしきれない。
本当に、ありがとうございます。
それにしても昔の日本人は、ホントに気骨があって
ただただ「すごい」。
こんな強さが、同じ民族である今の自分に
あるかなあ〜って...
思ってしまいます。