本当に私でよかったのかな？

そう思うことは、今でも時々ある。

とうとう妊娠もできなかった。

自分という人間を外から客観的に見たとき
私ってつくづく「妻」という素材から、非常に遠いところにいるタイプだなあと思う。

今まで何度も生まれ変わってきた過去生というものが、例えばあったとして

私ってたぶん今回始めて「女性」として生きることに挑戦しているビギナーなんじゃない？
とさえ思うときがある。

先日、結婚記念日を迎えた。

夫との結婚は、おそらく普通に「新婚さん」から出発した夫婦が
結婚１８年目ぐらいに経験するであろう生活からスタートして
そこから、逆戻りしてきたような日々だった。

蜜月期を味わう期間など無く、子供のことで待ったナシ！の案件が山積み。

そんな生活がまず始まった。

そのマイケルが少しずつ成長し、独り立ちしてゆくにつれ

伴侶となった人にしっかりと目を向ける余裕がようやく出てきたような、、、

もしも私たちの始まりが「ふたり」からだったら
最初はこんな感じだったのかな？という空気感

そんな生活になってきたのはここ２年ぐらいだろうか。

 

変わらないものなどない。

そして人生は必ずしも自分の思い描いたとおりに進むわけではない。

それを痛感する体験を何度もしてきた結果
現在の自分は
今までで一番、生きることに対して謙虚になれた気がする。

夫と結婚しない人生もあっただろう。
日本で暮らす人生もあっただろう。
一生独身でいる人生もあっただろう。
もしくは全く別の人と一緒になり、全く別の異国で暮らす人生もあったかもしれない。

様々なバージョンの生き方が可能だったとして

それらの人生は、もしかしたら別の次元ではそれぞれ存在していて
そこでも私は今この瞬間、頭を抱えながら、う〜んと唸りながら、切磋琢磨生きているのかもしれない。
そんなことをふと思う時もある。

でも今ここにいる私は
相方と夫婦になり、アメリカで暮らすという人生を与えられ
この人生を生きている。

それを真摯に受け止めているし、そのことに深い意味があると感じているし
この人生そのものに、深い愛情を感じている。

そして「このバージョンの私の人生」で成り得る、ベストの自分を目指していきたいと思っている。

だけど、相方はどう思っているのだろう。

ぽよよんドラえもんが、お尻ふりふり〜

相変わらずとんちんかんな自作の歌を歌いながら、ネコにごはんをあげている姿を後ろから見ていて

この人はどう思っているのかな？

ふと思う時がある。

 

結婚記念日って、慰労会みたいなものだ。

「記念日」という名のつくこの日は、節目のような役割を果たす。

普段は互いの心情を言葉にするのが常でなくても、
節目のこの日に「どんな調子ですか？」と確認し合う感じ。

今まで辿ってきた道をいっしょに振り返って

決して「楽しかったね〜！」とはならない（笑）。

でも、
「あれは大変だったけど何とかなったね」とか
「あの頃に比べると、ここは進歩したよね」とか

「いやいや、お疲れさん。これからもまたよろしくお願いしますよ」とタッグを組みなおすのが

結婚記念日なのだろう。

アメリカでは誕生日や記念日にカードを送る習慣があるので、私も書いたし相方からも頂いたが

その中に

Even through all the ups and downs,

good times and bad,

I’ve enjoyed these past years of marriage with you.

という言葉が綴ってあった。

それを読んで「相方はどう思っているのかな？」と、ここ最近考えていた自分を思い出した。

 

ふたりでいて

とうとう果たせなかった夢もある。

してあげられなかったこともある。

これからも、どう頑張っても自分には出来ないこともある。

 

でもこのバージョンを生きる自分でいて、一緒に旅をする人。
そして一緒に成長する人。
それがパートナーなのだろう。

自分の都合のみでは生きられない。ままならないことも多い。

だから成長できるのだろう。

これからもきっと山あり谷あり

ひとつひとつのステップを踏みしめていこう。

 

ぽよよんドラえもんとの、旅は続く。